1958年よもや話その2
『球団合併問題』
1957年のよもや話でも取り上げた合併問題・・8球団から高橋・大映が合併し『大映ユニオンズ』が誕生し1957年パリーグは7球団に・・そして翌年1958年に大映と毎日が合併し現在のパシフィックリーグ6球団となるのである。これにより高橋球団は完全に消滅したのである。元々高橋に新球団設立を勧めた永田オーナーが責任を取る形となった。大毎オリオンズ(※正式名は毎日大映オリオンズ)『あれは合併ではなく解散だった』と佐々木信也氏は当時を語る。その佐々木信也は学生時代はスター選手で鳴り物入りで入団し初年度からフル出場し180安打を放つなどいきなり中心選手として活躍しベストナイン・オールスターにも選出された。しかし1959年別当監督に代わり監督が内定していた西本幸雄氏に引退を勧められ引退を決意した。西本氏曰く合併で選手が増え整理する必要があった。。佐々木は当時既婚者で奥さんはお金持ちの令嬢でお金には困らないと判断し退団させた・・西本氏の考えからすると自らの別府星野組時代の苦い経験がそうさせたと考える・・社会人野球で全国制覇を成し遂げ連覇を目指す選手を尻目に資金難から解散を余儀なくされそんな中監督だった西本監督が貯金を切り崩し、知人や女中から借金をして選手の給料を工面していた経験からああ言う辛い思いはさせたくない・・と判断したのではないか・・と思う。
『合併後のオリックス応援について・・・』
近鉄消滅から随分と月日が流れ高橋ユニオンズの様に何十年後には忘れ去られる運命にあるが、それとは別にオリックスバファローズについて語りたい・・と言うかオリックスを応援する人々に語りたいのだが、もうそろそろ『近鉄』『阪急』を想い出にしたらどうですか・・と言いたい。いま足を運び声枯らして応援しているのは『オリックス・バファローズ』だから・・12球団で一番中途半端な応援と感じる・・ライトスタンドを見ても『近鉄』『阪急』『オリックス』のユニフォームがバラバラで応援団も未だに赤いハッピを着て応援している・・猛牛魂を背負って応援する気持ちは分らんでもないが・・・音頭とる応援団から変わらんと、ファンが一つにならんと目指す方向を一つにせんと美酒は飲まれへんと思いまっせ・・・選手はオリックスバファローズとして戦ってるのに応援団やファンが近鉄や阪急言うてたら士気があがりまへんわ。例えばホークスなら流れがあるから南海⇒ダイエー⇒ソフトバンクこれは『有り』でしょ・・でもオリックスバファローズは無理から引き裂かれて無理からくっつけられた球団・・何が言いたいか・・10年以上経ったいま、大阪にはバファローズしかない!ユニホームも変わりオリックス・近鉄の選手も現役ではいなくなり高校生以下の人はリアルタイムの近鉄球団を知らない・・そんな時代になった・・だから当時は嫌だった人もバファローズを応援している人もいる。それは大賛成!『プロ野球が好き!』と言う事は素晴らしい事。。自分自身2004年以降何度も自問自答しながら今日まで来たがその答えはいつも最後は『NO』で、自分なりにバファローズを微力ながら支えようと何度も思ったが、女性に例えるなら『前の女は柄が悪く性格も大雑把で粗かったケド、ここ一番は頼りになり何かやってくれそうな雰囲気のあるええ女やった・・』いま気になる女は『シュッとして見た目はベッピンやけどオトナシ過ぎてパンチがなくて一緒におってもつまらん・』てな感じで昔の思い出を引きずってる限りこの先も好きな球団はもう現れないだろうと思う。。だから愚痴っばかりで糸が切れた凧の様に過去にとらわれてばかりでフラフラと飛び続けてる自分はイタイ奴だと重々承知している。。だから折角熱中し情熱を注げるチームがある人に対して12球団一纏まりのない応援で選手とファンが一つになれんでもええんか?って思う。もう、近鉄も無いし阪急も無いブルーウェーブも無い。。復刻の日以外は『オリックス・バファローズ』のユニホームを着てファン・選手一体となって応援して欲しいと強く願う。。その復刻試合もそもそも一本の流れで伝統を継承している球団には価値がある。(オリオンズ、ライオンズ、ホークス等)しかし近鉄の場合は無理から消滅させられたのに(※ファン目線)何事も無かった様に近鉄復刻試合や~言うてあの時惨めな思いをしてインケツ引いた近鉄から約15年経ってもいまだに金儲けの道具として骨の髄までしゃぶりよる。。近鉄・阪急復活や言うたら客呼べる思って、味しめて調子に乗って毎年やりよる。ええ客寄せパンダならぬ『客寄せ牛や!』懐かしいなぁ~言うて騙されてグッズ買って結局、宮内の懐の肥やしになるだけやがな・・パリーグの中でも応援の熱さが伝わってけえへん・(札幌・仙台・千葉・所沢・福岡に比べ・・)他の5球団は地域に密着して根付いている。そら~『阪神が隣にいるからや!』『関西は阪神やで~』って人が圧倒的に多い。いや違うなぁ~巨人がいても横浜や神宮・千葉は熱い!それは正直『面白ろない試合やからや。』『先制しても追い付かれ、追い越されても、もっかい殴り返す根性がない!』大差で負けてても意地で当たってでも塁に出て 一点をもぎ取る気迫もない。リードしていても試合後半になると同じ攻めで攻略され逆転負けのパターンをここ数年何試合も見た。。で、結果も出ない内から『1・2軍のコーチ入れ替え』が名物になっている。。試合は毎回同じパターンで観ていても逆転や空中戦が無いからドキドキワクワクの期待感や感動が無い。。そんなチームにファンや応援団は優し過ぎる!・・『温室メロン状態や・・』ファンに『あいつらこんだけファンの為に頑張ってるから俺らの声援で男にしたるぞ!』って思わせるプレーには程遠い・・・とは言え年々投打共に魅力のある若い選手が入団し将来期待出来る球団なのに・・それだけに勿体無いと思う。。なので近鉄・阪急・BWのユニフォームをタンスにしまい『オリックス・バファローズのファン』としていつか360度京セラドームを埋め尽くして欲しいなぁ。。悲しいかなホームやのにソフトバンクファン・ロッテファン・楽天ファンの方が多い時があるようでは・・寂しい・・まぁデリケートな部分の話で禁句なのは分っているけど、いつか語りたかったので今回合併のテーマに便乗して書かせて頂きました・・超個人的な意見ですんません・・プロ野球が好きでパリーグがもっと好きやからオリックスファンには気ぃ悪いかも知れませんが堪忍してください・・同じ大阪の球団が好きでドームに通ったよしみでつい言うてしまいましたわ。。6球団揃ってパシフィック・リーグやから・・もう大阪からプロ野球球団が消えるのはゴメンです・・いくらチームが好きでもせいだい足を運ばんと(選手の給料が出ないから)消滅や合併や言うて上の者が決めたら署名運動なんてなんの役にも立たん事が経験済みだと思うので今のうちにファンの方は一つになって今まで以上に熱い声援で本当に大阪に根付くチームになって頂きたい!!だから今、頑張って欲しいです。
1958年 大阪球場 日本シリーズ 第4戦
『神様・仏様・稲尾様 逆襲の獅子』
巨人が3連勝で念願の打倒ライオンズを達成できるか!それとも眠れる獅子が目覚めるのか?王手を掛けられ後がないライオンズ・・迎えた第4戦三原監督はこのシリーズすでに2敗を喫している稲尾を立てた。巨人は第2戦で勝利投手の大友工を起用。運命のゴングは14時1分に鳴らされた・・3連勝で勢いに乗る巨人はこの日も初回から稲尾を捕らえ襲い掛かった。広岡・坂崎連続出塁し与那嶺のバントが内野安打となり無死満塁。長嶋の犠牲フライで先制すると藤尾四球・続く川上は倒れたが土屋が四球を選び押し出しで追加点等で2点をもぎ取った。稲尾は1回だけで28球を投げた。続く2回も1点を失い3点のビハインドとなった・・嫌なムードが漂いかけた2回裏のライオンズ攻撃は先頭中西が火の出る様な3塁線を破る2塁打で出塁し大下凡打の後、田中がしぶとく渋いアタリで遊撃右に落とすと中西は3塁を陥れた。続く仰木は死球で1死満塁になりこの試合初のチャンスが巡って来た。そして和田に代わって代打花井悠が打席に立った・・しかし巨人首脳は大友を諦め、藤田を起用。それを見て代打の代打関口を送り出した・・関口は浅いセンターフライでワンダウン。好機が絶たれたか?と思われたが続く稲尾は四球を選び押し出しで1点を返した。トップに帰り切り込み隊長高倉が初球を叩きセンター前ヒットで2者生還一気に振出しに戻した。その後3・4回は両軍無得点に終わり5回裏にゲームが動いた!小渕倒れて続く豊田泰光の打席0-1から藤田が投じた2球目をうまく弾き返しその打球はレフトスタンド・博多っ子の渦の中へ飲み込まれた・・このシリーズ初めての勝ち越しであった。豊田の本塁打で流れはいっきに西鉄へ傾いた。そして続く6回も追加点を奪い5-3とリードする。7回広岡に本塁打を浴びるものの結局6-4で西鉄の勝利。チーム・稲尾共に今シリーズ初勝利となった。第5戦も稲尾がリリーフで踏ん張り延長10回自らのバットでサヨナラ本塁打を放ち決着をつけた。6戦・7戦とも西鉄が勝利し『奇跡の逆転優勝』を成し遂げた。3連敗からの4連勝である!このドラマがこの31年後に仰木・中西率いる近鉄と藤田巨人が激突し3連勝の近鉄相手に4連勝で逆転優勝しリベンジを達成している。西鉄黄金期が訪れた瞬間であった。まさに『野武士野球』全盛期であった